【全公開】個人ケーキ屋の年商はいくら?開業2〜3年目の月別売上を実データで公開

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はじめに

マロン
マロン

個人ケーキ屋のリアルな売上、月別で全部お見せします。

「個人のケーキ屋って、実際どれくらい売上があるの?」「年商はいくら?」「食べていけるの?」

開業を考えている方が、一番知りたいのに一番ネットに出てこない数字がこれだと思います。

この記事を書いている私マロンは、製菓専門学校を卒業後、4店舗で修業し、32歳で13坪の小さなケーキ屋を開業しました。今年で9年目です。

今日は開業2年目と3年目の月別売上を、1円単位の実データで全公開します。きれいごとではなく、レジ集計の本物の数字です。これから開業する方の参考になればうれしいです。

結論:個人ケーキ屋でも年商2,000万円台は十分狙える

先に結論からお伝えします。

  • 開業2年目の年商:約2,173万円
  • 開業3年目の年商:約2,707万円(前年比 +約534万円)

13坪・夫婦中心・テイクアウト主体の小さな店でも、これくらいの規模になります。ただし「年商」と「手元に残るお金」はまったくの別物です。ここも後半で正直にお話しします。

開業2年目の月別売上【全公開】

まずは開業2年目。1年目の自転車操業をなんとか抜けて、経営が少し安定してきた頃の数字です。

売上 客数 客単価
1月 1,306,600円 803人 1,627円
2月 1,598,340円 924人 1,729円
3月 2,094,600円 1,162人 1,802円
4月 1,460,740円 899人 1,624円
5月 1,611,400円 971人 1,659円
6月 1,546,110円 916人 1,687円
7月 1,509,980円 874人 1,727円
8月 1,675,890円 955人 1,754円
9月 1,877,580円 1,101人 1,705円
10月 1,923,800円 1,117人 1,722円
11月 2,291,100円 1,179人 1,943円
12月 2,834,240円 1,457人 1,945円

ポイントは以下の通りです。

  • クリスマスのある月(12月)が年間最大:約283万円・1,457人。ケーキ屋にとって1年で最大の山です
  • 卒業・お祝いシーズン(3月)が春のピーク:約209万円
  • 客単価は年末ほど高い(ギフト需要で1,900円台に上がる)
  • 夏場は客数がやや落ち着く傾向

開業3年目の月別売上【全公開】

続いて開業3年目。常連さんが増え、売上が一段と伸びた年です。

売上 客数 客単価
1月 1,684,700円 1,021人 1,650円
2月 1,644,870円 926人 1,776円
3月 2,539,340円 1,297人 1,957円
4月 1,976,570円 1,168人 1,692円
5月 2,300,820円 1,293人 1,779円
6月 2,154,850円 1,209人 1,782円
7月 2,145,590円 1,241人 1,728円
8月 1,589,392円 825人 1,926円
9月 2,166,530円 1,237人 1,751円
10月 2,699,440円 1,349人 2,001円
11月 2,602,500円 1,289人 2,019円
12月 3,568,570円 1,685人 2,117円
マロン
マロン

3年目で年商が500万円以上伸びました。派手なことはしていません。毎日コツコツ、を続けた結果です。

3年目で見えてきたことは、こうです。

  • クリスマスのある月(12月)が圧巻の約357万円・1,685人。客単価も2,117円と最高に
  • 全体的に客単価が前年より底上げ(1,650〜2,117円)
  • 客数・売上ともに、ほぼ全月で前年を上回った
  • 夏の谷(8月)は客数が落ちるが、客単価はむしろ高め

データからわかった「お菓子屋の売上」5つの法則

2年分の数字を並べると、お菓子屋の売上の「型」が見えてきます。

1. 12月がすべて。年間売上の天王山

クリスマスのある月は、平月の約2倍近い売上になります。ここで一年が決まると言っても過言ではありません。仕込み・人手・予約管理をどれだけ準備できるかが勝負です。

2. 3月の春ピークも見逃せない

卒業・入学・ひな祭りなどお祝いごとが重なり、12月に次ぐ山になります。

3. 客単価は年々上がる

2年目1,624〜1,945円 → 3年目1,650〜2,117円。常連さんが増え、ギフト・予約が増えるほど客単価は自然に上がっていきます。

4. 夏は客数が落ちる。でも悲観しない

生菓子が売れにくい夏は客数が落ちますが、焼き菓子やギフトで客単価を保てます。季節で売れ筋を変えるのがコツです。

5. キャッシュレス比率は年々拡大

当初ほぼ現金だった決済が、年を追うごとにキャッシュレスへ。今では当店もキャッシュレス比率6割です。導入は早いほうがいいです。

大事な話:利益はだいたい35%。しかも「手取り感」はもっと良い

ここは正直にお伝えします。

年商=あなたの収入ではありません。ここから材料費・家賃・光熱費・人件費・設備の返済などが引かれます。お菓子屋は材料費と光熱費(オーブン・冷蔵)がそれなりにかかる業種です。

当店の場合、ざっくり利益率は35%前後です。年商2,700万円台なら、利益はおおよそ年収1,000万円台に届く水準になります。

そして、ここが個人事業主の一番おいしいところ。実はこの利益、会社員の「年収」よりもずっと自由に使えるお金に近いんです。カギは「家事按分(かじあんぶん)」という仕組みにあります。

会社員と個人事業主では、お金の出ていき方が違う

同じ「手元に残るお金」でも、会社員と個人事業主では中身が違います。

  • 会社員:給料をもらった「あと」に、家賃・車・スマホ代を自分のお金から払う
  • 個人事業主:これらの生活費のうち仕事で使っている分を、売上から「経費」として先に引ける(これが家事按分)

たとえば私の場合、自宅の家賃・車・携帯代などを、事業で使っている割合に応じて経費に入れています。お店の事務作業を自宅でしたり、仕入れや配達に車を使ったり、注文の電話をスマホで受けたり──仕事で使っている分は、堂々と経費にできるんです。

つまり、住む場所・移動・通信にかかるお金の一部は、利益として手元に残る「前」にもう支払い済みということ。だから残った利益からは、その分の生活費が改めて出ていきません。

結果として、同じ「年収1,000万円」でも、会社員より体感的にずっと余裕があります。生活インフラの一部を経費でまかなった後のお金が、まるごと手元に残る感覚です。

マロン
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もちろん、あくまで仕事で使っている分だけを正しく按分するのが大前提です。ルールを守ったうえで、個人事業主はこの仕組みを賢く活用できます。

これから開業する人へ:まずは数字を管理できる体制を

売上をこうして振り返れるのは、開業時からレジと会計をきちんと記録してきたからです。どんぶり勘定では、こんな分析は絶対にできません。

これから開業する方は、開業届の提出と会計ソフトの導入を最初にやっておくことを強くおすすめします。私は開業時の手続きも会計も、フォームに沿って入力するだけで終わるサービスを使いました。慣れない手続きで時間を取られずに済みます。

フォーム入力で開業届を簡単作成!【マネーフォワード クラウド開業届】

開業前の準備については、こちらの記事でも詳しくまとめています。あわせて読んでみてください。

🍰 おまけ:お菓子の豆知識

クリスマスケーキの予約が12月の売上を左右する、という話をしました。実はクリスマスケーキの予約受付は、お店によっては11月から始まります。早く動くお客様ほど人気のケーキを確保でき、お店側も仕込みの量を読めるので、予約は「お互いにうれしい仕組み」なんです。気になるケーキ屋さんがあれば、ぜひ早めの予約を。

――以上、9年目のお菓子屋店主マロンがお届けしました。

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