
「お菓子屋を開業しても、お客さんが来なかったらどうしよう」——開業前の一番の不安ですよね。うちは広告費を一切かけず、Instagramだけで集客しています。その実際のやり方を全部お話しします。
個人のお菓子屋にとって、いちばんの悩みは「集客」です。どんなに美味しいお菓子を作っても、知ってもらえなければお客さんは来ません。チラシ? グルメサイトへの掲載? 広告?——お金をかける方法はいろいろありますが、結論から言います。
今の時代、個人のお菓子屋はSNS(Instagram)だけで集客できます。うちは広告宣伝費をゼロに抑えながら、Instagramのフォロワーは1万人を超えるところまで育ち、「インスタを見て来ました」というお客さんが日常的に来てくれます。
しかも、特別なことはしていません。むしろ「やりすぎない」のがコツです。実際にやっていることを、正直にお伝えします。
うちのInstagram運用、実際のやり方
まず、投稿の頻度と中身です。よくある「毎日たくさん投稿しよう」とは、かなり違います。
| 種類 | 頻度 | 内容 |
|---|---|---|
| ストーリーズ | 毎日 | その日のショーケースのラインナップ |
| フィード投稿 | 2週間に1回くらい | 新商品が出たとき |
| お知らせ | 月1回 | その月の休みの告知 |
ポイントは、「毎日やるのはストーリーズだけ」ということ。フィード投稿(タイムラインに残る通常投稿)は、新商品が出たときだけ。それで十分に集客できています。

『SNSは毎日投稿しないとダメ』とよく言われますが、うちはそうしていません。大事なのは回数より中身。続けられる形でやるのが一番です。
いちばんの集客の核は「毎日のストーリーズ」
うちの集客でいちばん効いているのが、毎日あげるストーリーズです。中身はシンプルで、その日のショーケースに並んでいるお菓子のラインナップ。それだけです。
なぜこれが効くのか。理由は明確です。「今日お店に行けば、何があるのか」がひと目で分かるから。
お菓子屋は、日によって並ぶ商品が変わります。「あのケーキ、今日はあるかな?」と思っているお客さんに、毎朝「今日はこれがありますよ」と見せる。すると、「これがあるなら今日行こう」という来店動機になります。ストーリーズは24時間で消えるので、「今日の情報」を伝えるのにぴったりなんです。
新商品の華やかな投稿よりも、「今日の普通のラインナップ」を毎日見せ続けることのほうが、地道だけど確実に来店につながっています。
あえて「1日にたくさん投稿しない」理由
ここが、多くの人と逆かもしれません。うちは1日に何回も投稿しません。ストーリーズも、基本はその日のラインナップを1回見せる程度です。
理由はシンプルで、「たくさんあげると、うざいから」です。
フォロワーの立場で考えてみてください。一日に何回も同じお店の投稿が流れてきたら、ちょっと「しつこいな」と感じませんか。最悪、ミュートされたりフォローを外されたりします。お客さんに飽きられない・うっとうしがられないことは、長くフォローしてもらうためにすごく大事です。

SNSは『たくさん発信したもん勝ち』ではありません。見ている人の気持ちを想像して、ちょうどいい距離感を保つ。これが、長く続けられる秘訣だと思っています。
写真は「寄り」で撮る
もうひとつ、うちが大事にしているのが写真の撮り方です。お菓子は見た目が命。写真の良し悪しで、来店数は本当に変わります。
うちのコツは、「寄りで撮る」こと。お菓子にぐっと近づいて撮ると、クリームのつや、フルーツのみずみずしさ、生地の質感——いわゆる「シズル感」が伝わります。引きで店全体を撮るより、一つのお菓子をアップで撮るほうが、「美味しそう!食べたい!」という気持ちを引き出せます。
特別な機材は要りません。スマホで十分です。明るい場所で、お菓子に寄って撮る。これだけで、写真は見違えます。
これから開業する人へ:SNS集客のポイント
うちの経験から、これだけは伝えたいことをまとめます。
- 広告費をかける前に、まずSNSをやり込む。個人店ならInstagramだけで十分集客できる
- 毎日やるのはストーリーズだけでいい。その日のラインナップを見せて「今日行く理由」をつくる
- 投稿しすぎない。うざがられたら逆効果。ちょうどいい距離感を保つ
- 写真は寄りで。スマホでいいので、お菓子にぐっと近づいてシズル感を出す
- 続けられる形で。無理して毎日5投稿するより、ストーリーズ1回を毎日続けるほうが強い
SNS集客は、お金ではなく工夫と継続でできます。そして、その工夫の中心にあるのは「見ている人の気持ちを想像すること」。お客さんが何を知りたいか、どうされたら嬉しいか・うっとうしいか。それを考え続ければ、広告費ゼロでも、お店はちゃんと知ってもらえます。
🍰 おまけ:お菓子の豆知識
お菓子の写真を美味しそうに撮るなら、光は「横から」が基本です。真上からの光だと立体感が消えてのっぺりしますが、窓から差し込む自然光を横から当てると、クリームやフルーツに陰影が出て、ぐっと美味しそうに見えます。プロのカメラマンも使う、お金のかからないテクニックです。
――以上、9年目のお菓子屋店主マロンがお届けしました。


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